TVの未来
昨日は、パートナーさんと打ち合わせののち、お役所参加の会合へ。総会がありまして、そのあと講演会。この講演会が面白かった。直接TVのことではないけど、いままで考えていたことがうまくつながった気がしました。
これから100年たってしまうと、いま生きている人はほぼいないはず。残していくもの、残っていくものは、いいものだけとは限らない。いまだに100年前のひどい矛盾した法律が残っていたりしますから。できるだけ良いものを残すようにしたいと思う。次世代のネットワークを考えるうえで、いまのビジネスだけを考えても意味がない。変化に対して十分対応できる枠組みが必要だと思います。法律やソフト、ハードを含めて。
ハードに関しては、だいぶこなれてきた。安価なプラットフォーム、能力の高いミドルウェア、そしてユーザ主導のアプリ、サービス。この3本が柱になるはず。やはりiPhoneは凄いと思う。アプリはユーザが開発できるようになっているから、どんどん機能が追加される。メールと通話がメインだったんだろうが、追加機能のほうがメインになっている感もある。
同じことをTVでもやるべきだと思っていた。安価なプラットフォーム、これはほぼ達成できている。ミドルも揃っている。。。はず。サービスとアプリ。こちらは企業やコンテンツプロバイダが大事につくっているが、儲け方が伴っていない。アクトビラとかYouTubeを見るって大きなお世話だよね。
TVが生き残れるのは、ホームネットワークのなかのGUIとしてのみ。そこにどんなサービスが生まれ、相互互換性を保つのかなど、実際はユーザに任せるべきだと思う。TVのシンクライアント化。ネットの向こう側に広がる豊富な資源を活用するクラウドコンピューティングと、シンクライアント化したTVは相性もいいはず。この技術の紹介が講演会のテーマでした。
今後のコスト削減の流れのなかには、所有から利用へ、Pay Per Useが広がっていく。いままではサービスだけを受け取るSaaS、データセンターで処理をしてもらい、結果だけWebで表示、が今後はPaaSに広がる。PaaSはプラットフォームごと提供する。
すでに展開しているAmazonとGoogleのシステム紹介(仮想化技術)をしてもらい、そのうえでの問題点であるセキュリティ(個人情報の集中化など)、品質(所有をあきらめたプラットフォーム依存)、安全性(利用できない際の対応など)を説明。目から鱗というか、知らないことがわかった感じだった。
しかし前述に戻るけど、次世代のネットワークを考える総会参加の年齢層が異様に高いことが気になりました。メインフレームの時代に戻ったような点はあったとしても、もともと過去の経験がいきないような分野なのに、、、、若い人、若い会社が積極的に参加できる場であってほしいと思った次第。どうせ100年後はだれも生きていないわけだから、せめていいものだけを残したい。TCPのセッション処理だけに6割の能力をつぎ込んでいるインターネットはもはや限界なのだから。