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Friday, December 28, 2007

晴耕雨読

雨のおとを聞きながら、本のページをめくる。幸せだ。

5万年前」(ニコラス・ウェイド著 イースト・プレス) ダーウィン以前と副題がついているこの本。まさに目から鱗だった。DNA、ヒトゲノムの解析によって分かってきたことをまとめた本と思い手にしたが、シラミのDNAからヒトが体毛を失い、衣服を発明し、身にまとった時期の特定したり、犬のDNAから定住を始めた時期の特定したりとあらゆる手法をつかって文字もなかったころの歴史を明らかにしていくところは圧巻。定住がさきにはじまり、農耕があとだったという意味も興味深かった。むき出しの人類の歴史は、衝撃的で、自分自身の価値、活きること、死ぬことなどにまで思考が発展してしまった。チンギスハンの子孫の人口数など歴史の裏側をDNAを使って検証するのも興味深い。

社会生活の展開とともに、ヒトの身体能力はおそろしく退化してしまったようだが、いまも進化は続いている。といってもそれは行き当たりばったりのもので、生き延びることに苦労がともなう宿命があるようだ。この本のよいところは、今後のヒトの未来まで言及しているところだ。選択肢は2つあり、ひとつは進化に人の干渉を容認するもの、ふたつめは、種分化を認めることらしい。新しい事実が多すぎて、一度読んだだけでは消化不良をおこしてしまったので、再読にはいったところだ。

生物とは地球環境のシステムのなかの一部として存在を許されるもの、ヒトはそのなかに人間圏(養老先生の唯脳論がしっくりくる)を割り込ませて、生きている。ヒトと生物をわけるものはなにか?そういうことを考えていたら、ちょうど「生物と無生物のあいだ」という本に出会った。この本の感想はまた今度。

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